『引き寄せの法則』は、全ての人に等しくはたらいているとても強力な宇宙の法則です。
その仕組みを理解し、正しく実践すれば、どんな願望もたちまちかなう夢のような人生を送ることも不可能ではありません。
では、引き寄せの法則を利用して人生を謳歌している人がいる一方で、「引き寄せの法則について学び、実践してるのになにも変わらない」という人が後を絶たないのはいったいどうしてなのでしょうか。
実のところ、その原因のほとんどは引き寄せの法則を正しく理解していないこと、もしくはより効率的に願望実現を果たすためのコツを知らないことにあります。
この記事では、そもそも引き寄せの法則とはなんなのかという基本から具体的な実践法・コツや注意点まで、引き寄せの法則を実践する上で知っておきたい情報をまとめて紹介しています。
「引き寄せを使ってもっと幸せになりたい」「毎日の生活に引き寄せの法則を生かしたい」そんな人はぜひ読み進めていってくださいね。
引き寄せの法則とは
引き寄せの法則とは、簡単にいうと『同じエネルギー同士が引き寄せ合う宇宙の法則』のことです。
幸せな人にますますたくさんの幸せが訪れたり、不幸な人に不思議と不幸な出来事が連続して降りかかったりしてしまうのは、まさにこの同じエネルギー同士が引き寄せ合う宇宙の法則によるものといえるでしょう。
引き寄せという語感から、『引き寄せの法則=強く願ったことや物が自分へと引き寄せられること』といったイメージを持つ人も多いですが、これは正しくありません。この誤解こそ、引き寄せをうまく実践できない最大の原因です。
もしも、エネルギーと聞いてピンとこないようであれば、『エネルギー=オーラ・雰囲気』と考えてみましょう。
人であれ動物であれ物であれ、この世に存在するすべてのものはみな固有のエネルギーを持っています。
あなたが初対面の人を前にして、「この人はなんだか苦手だ」「仲良くなれそうな人だ」と感じられるのは、無意識のうちに相手のエネルギーを受け取り、自分との相性を見極めているからにほかなりません。
仲良くなれる人・仲良くなれない人とが自然に分かれ、気の合うもの同士で交友関係が広がっていくのも、近いエネルギーを持つ者同士が知らず知らずのうちに引き寄せ合っているからです。
──こうした引き寄せの原則を知ることで明らかになるのが、あなたが放つエネルギーが引き寄せるものを決定するというシンプルな事実です。
引き寄せの法則を実践して願望を実現したいと考えるなら、現状がどうあれ、その願望がかなえられたときの幸せをリアルに想像し、味わうのが一番の近道といえるでしょう。
引き寄せの法則のやり方
手に入れたい願望がかなえられたときのエネルギーを事前に放ち、実際にそれを受け取ることで完成する引き寄せの法則は、いわば宇宙相手のオーダーメイドショッピングです。正しく手順を踏みさえすれば「できない」ことは基本的にありません。
以下、引き寄せの具体的なステップについて、一般的なショッピングの4つのステップ【①商品選び・②試着・③購入(オーダー)・④受け取り待ち】になぞらえて詳しく見ていきましょう。
①手に入れたいものを整理する【商品選び】
引き寄せの法則の実践は、あなたが望むもの・手に入れたいものを整理する【商品選び】から始まります。
普段まじめな人ほど、「こんなことを望むのはよくないのでは……」「ちょっと欲張りかも……」と、つい欲求にブレーキをかけてしまいがちですが、遠慮する必要は一切ありません。
というのも、あなたが抱く欲求や願望は、それがどのようなものであれ「今の自分に必要だ」とあなたの魂が判断したものだからです。
「〇〇になりたいな」「〇〇がほしいな」と感じるものに出会ったら、そのときこそがあなたにとってのベストタイミングです。素直にその欲求へと従いましょう。
②手に入った自分を味わう【試着】
引き寄せたいなにかを見つけたら、次は、それが実際にかなったときの自分の感情を想像の中で味わってみる【試着】のステップです。
引き寄せの法則は、同じエネルギー同士が引き合うことで起こります。引き寄せを利用して願望を実現するためには、『願望が実現した状態のエネルギーを放つ=願望が実現した自分になりきる』ことが必要不可欠なのです。
例えば、仮にあなたの願いが「好きな人と付き合う」というものであるのなら、すでに好きな人の恋人になっている自分になりきってみましょう。
好きな人と手をつないだり、抱きしめられたり、愛をささやかれたり──好きな人と過ごすさまざまなシチュエーションを妄想しながら、好きな人に愛される幸せ・じんわりと心を満たす愛情・未来への希望・優越感など、そのときのあなたが抱くであろう感情をたっぷりと味わいます。
ここで感じる充実感やよろこびに違和感がなく、しっくりくるようであれば、試着成功=手に入れる準備はできたといってよいでしょう。
③執着を手放す【購入(オーダー)】
商品選びをし、試着まで問題なく済んだなら、いよいよあなたの願望を宇宙へと届ける【購入(オーダー)】のステップです。
引き寄せの法則でいう購入とは、執着の手放しにあたります。
一般的なショッピングでは、正式に購入しない限りその商品を手に入れることはできません。どんなに「これがほしい!」と思っても、試着に成功しようとも、手に持って眺めているうちはその商品はあくまでもお店のものです。
これは引き寄せの法則であっても同様で、願望が強い執着として手元に残っているうちは引き寄せの法則をはたらかせることができません。
引き寄せの法則を正しくはたらかせるためには、願望への執着をいったん手放し、正式なオーダーとして宇宙へ届ける必要があるのです。
とはいえ、願望について考えるのが全てNGというわけではありません。ここで問題になるのはあくまでも「〇〇が手に入らなければ幸せにはなれない」といった強くネガティブな執着です。
実際のショッピングと同じく、「購入したものは当然手に入る」という感覚でいることが、上手にあなたの願望を宇宙へ届けるコツといえるでしょう。
④すでに願いがかなった人として生活する【受け取り待ち】
商品選び・試着・購入まで問題なく済ませることができたなら、あとは商品(=願望が実現した未来)が届くのを待つだけの【受け取り待ち】です。
すでに引き寄せの法則が自動的にはたらいているこの段階では、あなたがすることは特にありません。ただ待っているだけで、いずれあなたの願望が現実のものとしてあなたの目の前に立ち表れることになるでしょう。
とはいえ、なにもせずに待つというのは案外難しいものです。中には「1日も早く願望をかなえるため、できることはなんでもしたい」という人もいるでしょう。
そんな人におすすめなのが、『すでに願望実現した自分として生活する』という方法です。
例えば、先述の「好きな人と付き合う」という願望の場合、普段の何気ない日常生活を『好きな人と付き合っている自分』として過ごしてみましょう。
好きな人の恋人になったあなたは、どんな服装やヘアスタイル・メイクをしているのでしょうか。どんなお店でショッピングを楽しみ、どんなカフェに入り、どんな言葉づかいや表情をして日々を過ごしているのでしょうか。
願望が実現した自分になりきればなりきるほど、あなたのエネルギーは『すでに願望が実現している自分』へと変化します。
結果として引き寄せの法則の持つ効果とスピードが増し、願望実現にかかる時間をグッと短縮できるでしょう。
引き寄せの注意点
引き寄せの法則は、誰にでも等しくはたらく宇宙の法則ですが、利用するにあたってはいくつかの注意点があります。
この注意点を知らないままに引き寄せを行おうとすると、思うような変化が得られなかったり、場合によってはむしろマイナス方向に変化が起きてしまったりといった可能性が否定できません。
以下、願望実現を果たすうえで覚えておきたい主な注意点をチェックしていきましょう。
宇宙は否定形が分からない
引き寄せの法則を実践する際の注意点として、まず挙げられるのが『宇宙は否定形が分からない』というものです。
厳密にいえば、宇宙はわたしたち人間の言語そのものを理解できません。宇宙とわたしたち人間とのコミュニケーションは、基本的に言語ではなくイメージで行われているからです。
ここで、「好きな人と付き合う」という願望を宇宙へと届ける場合を例として考えてみましょう。
同じ「好きな人と付き合う」という願望を持っていても、イメージの届け方は人によって違います。
「好きな人と付き合いたい!」という欲求のままに『好きな人と付き合っている幸せな自分』というポジティブなイメージを届ける人もいれば、「好きな人と付き合いたいから振られるのはイヤだな」との考えから『好きな人に振られたくない』というネガティブなイメージを届ける人もいるでしょう。
しかし、先述のとおり、宇宙は「〇〇したくない」のような否定形を理解してくれません。後者の場合、『好きな人に振られている』イメージを受け取り、それをそのまま引き寄せようとしてしまいます。
思いがけず望まない未来を引き寄せてしまわないためにも、引き寄せの法則を実践する際は、否定形の願望を宇宙に届けていないかどうかをしっかりとチェックする必要があるのです。
「〇〇になりたい」「〇〇がほしい」はNG!
願望を否定形でイメージしないのと同様、宇宙へ願望を届ける際に注意したいのが、「〇〇になりたい」「〇〇がほしい」といった言語での思考は避けるという点です。
「〇〇になりたい」「〇〇がほしい」と言語で表現するのは、一見正しい願望の届け方に見えますが、実はそうではありません。
というのも、「〇〇になりたい」「〇〇がほしい」と言葉にして願うとき、その人の心に浮かんでいるイメージは、実のところ「〇〇になれていない自分」「〇〇が手に入っていない自分」だからです。
これは、「お金がほしい」と望む人の心を支配しているのが、基本的に「お金がない」「自分は満たされていない」といった不満や焦りなどのネガティブな思考であることを考えると分かりやすいかもしれません。
繰り返しになりますが、宇宙はイメージでわたしたちの発したオーダーを受け取ります。
「〇〇になれていない自分」「〇〇が手に入っていない自分」のイメージを受け取った宇宙は、「なるほど、今の状態が好きなんだな」「このままでいたいんだな」と、改善したいはずの現状を強く引き寄せてしまうでしょう。
正しく引き寄せを行うには、『〇〇になりたい・〇〇がほしいという言語による思考』ではなく、『〇〇になった自分・〇〇を手に入れた自分のイメージ』を宇宙へと届けることが大切なのです。
「引き寄せられない」と思ったら
「注意点を意識して、正しく引き寄せの法則を実践しているにもかかわらず思うような変化が起きない……」そんなときはいったいどうしたらよいのでしょうか?
「結果が出ない」と諦めてしまう前に知っておきたい引き寄せのポイントを紹介します。
潜在意識には現状維持システムがある
わたしたち人間の意識は、『顕在意識』と『潜在意識』の2つに分かれています。
- 顕在意識:ものを考えたり、感じたりなど日常的に自覚できる意識領域。意識全体のおよそ1割を占める
- 潜在意識:本能や無意識などの自覚できない意識領域。意識全体のおよそ9割を占める
このうち、意識のおよそ9割を占めるとされる潜在意識には、わたしたちの心と体を危険から守る手段として強力な現状維持システムが備えられています。
この現状維持システムとは、文字どおり現状を維持しようとする潜在意識のはたらきのことで、生理学におけるホメオスタシス(恒常性)※と同様、常に同じ状態を保つことにより訪れる危機を未然に回避しています。
生命を守るという点においては非常に有効なこの現状維持システムですが、そのはたらきが強力であればあるほどに、願望実現のような大きな変化はなかなか起こせません。
引き寄せを行うにあたっては、潜在意識が新しい環境を受け入れるまでには一定の時間が必要であることを理解し、焦らずそのときを待ちましょう。
願望実現した未来を潜在意識に定着させることで、今度はその未来があなたの潜在意識にとっての『維持したい現状』になるはずです。
※ホメオスタシス=暑いときに汗をかいて体温を下げるなど、外的要因の変化に影響を受けることなく一定の状態を保とうとする無意識の体のはたらきのこと。
過程にはこだわらない
願望を宇宙へと届けたら、実現までの過程にはこだわらず全て宇宙に任せるというのも、引き寄せの法則を実践するうえで覚えておきたいポイントの一つです。
あなたの願望を実現する手段は、宇宙があらゆる可能性を考慮したうえでベストな流れやタイミングを自動的にはじき出し、必要なきっかけや変化を生み出します。
にもかかわらず、その過程についてあなた自身が「こうでなければならない」と限定してしまえば、うまくいくものもうまくいかなくなってしまうでしょう。
例えば、あなたの「好きな人と付き合う」という願望に対して宇宙が用意したシナリオが『あなたからの告白』であった場合、「相手から告白されて付き合う」という形にこだわる限りあなたの願望実現は果たせません。
必要な手順を踏んだら以降は全て宇宙に任せ、流れに従う──それこそが引き寄せの法則を最大限に活用するコツといえるでしょう。
まとめ
引き寄せの法則は、同じエネルギーが引き寄せ合うことによって生じる宇宙の法則です。
どんな人にも等しくはたらく法則であることから、正しく理解し実践することで誰でも簡単に願望を実現できるでしょう。
なお、よりスムーズに願望実現を果たすには、宇宙や潜在意識の特性に応じた注意点やコツを知っておくことも大切です。
ポイントを押さえて楽しみながら実践することで、きっとあなたの望む未来を思うがままに引き寄せることができるでしょう。